Vallée du Rhone - ローヌ河流域地方

ローヌ河流域地方:

高まる名声

 

ローヌ河流域に広がるこの広大なワイン生産地方は、通常、河に接して細長く伸びた北部と河の沿岸に幅広く広がる南部とに分けられます。ここでも、その例に漏れず2地域に分け、まず北部から順を追ってご紹介しましょう

 

ローヌ北部

世界有数の偉大なワイン産地、ローヌ北部は、コート・ロティ、エルミタージュ、コンドリウなど名高いAOCワイン生産地区が連なる地方です。

ローヌ渓谷の中でも特に急勾配の斜面が多く、ブドウもそこで栽培されています。コート・ロティやエルミタージュ生産地区の畑の中には、未だかつてトラクターが入ったことのない、全てが手作業の畑もあるほどです。骨の折れる作業にもかかわらず、ワイン造りを続けるのは、類に見る素晴らしいテロワールとミクロクリマ(微気候)に恵まれたこの地が、秀逸なワインを産み出すからです。

ただし、ローヌ北部のワインの名声は、テロワールだけでなく、この地で栽培される高貴なブドウ品種と生産者らのワイン造りの高い技術にも支えられています。

北部産のワインは、芳香に包まれた、骨太で、造りのしっかりした複雑な味わいを備えており、赤ワイン、白ワイン(ヴィオニエ以外)共に、長期熟成に適しています。

1ヘクタール当たりの収量が少なく、1日で収穫が終わるくらい小さな畑が多いローヌ北部では、それぞれのアペラシオンが、個性豊かで多彩なワインを産出しています。

ローヌ南部

ローヌ南部は、ドローム県の南部と、ヴォクリューズ県の半分、アルデシュ県の南端とガール県のコート・デュ・ローヌ地区に跨っています。

コート・デュ・ローヌの名称は、15世紀、ユゼスにあった行政区域の1つ『コート・デュ・ローヌ』に由来します。当時から上質ワインの産地として知られ、港から出荷される樽には、特別にその名を記していました。

北部とは異なり、農業はブドウ栽培のみが盛んな地域で、ローヌ南部には、ワイン造りが唯一の産業という村も数多くあります。この地方で生産されるワインの多くがAOCコート・デュ・ローヌで、中でも『ヴィラージュ』を名乗る17村は、コート・デュ・ローヌ生産地区の中で、最も秀逸なテロワールとされています。

ワインの生産量が多い地方ですが、だからといって品質が劣っているわけではありません。それは、ジェネリックワイン(コート・デュ・ローヌとコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ)、クリュと呼んでもよい5つの地区名AOC(リラック、タヴェル、ヴァケイラス、ジゴンダス、シャトー・ヌフ・デュ・パプ)を含むその他のAOCワイン共に言えることです。

ローヌ南部のAOCワインには、複数のブドウ品種がブレンドされています。(ブドウ品種の項を参照)また、ロゼワイン(AOCタヴェルを名乗れるのは、ロゼワインのみです)には、セニエ製法と直接圧搾製法の両方があります。南部でも、品質を高めるために、1ヘクタール当たりの収量の上限を、ヴォークリューズ県のクリュでは3,5キロリットル、ガール県のクリュでは4,2~4,8キロリットル、コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ用には4,2キロリットル、コート・デュ・ローヌには5,2キロリットルと定め、収量を敢えて制限しています。ローヌ南部のワインが、今日、世界中のレストランやワイン専門店で、定番商品なのは、生産者らのこういった努力があるからです。

 

衛生アペラシオン

ローヌ河流域地方には、ローヌ河から距離的には多少離れている5つのアペラシオンも含まれています。

 

Le Diois ディオワ地方 : ディオワ地方では、3つのAOCワインが生産されています。発泡性ワイン(スパークリングワイン)には、AOCクレレット・ド・ディ(この地区で生産される発泡性ワインの88%に相当)とAOCクレマン・ド・ディ(12%)が、非発泡性ワイン(スティルワイン)には、AOCシャティヨン・アン・ディオワがあります。

 

Les Coteaux du Tricastin コトー・デュ・トリカスタン :  ドローム県のローヌ左岸にある生産地区です。

 

Les Côtes du Ventoux コート・デュ・ヴァントゥ : 更に南に、プロヴァンスの最高峰モン・ヴァントゥーの裾に位置し、7500ヘクタールに広がる。

 

Les Côtes du Luberon コート・デュ・リュベロン :ヴォクリューズ第二のブドウ園は、このテロワールを誇りにし、素晴らしい自然の地域(リュベロン地方自然公園)、デュランス川の北にある。

Les Costières de Nîmes.  コスチエール・ド・ニーム : ローヌ河流域地方西側、最南端の生産地区。行政区分ではラングドック地方に入るガール県にありますが、ワイン産地としては、ローヌ河流域地方に含まれます。

 

 ブドウ品種 

赤ワインの主要品種は、グルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、サンソーです。

白ワインの主要品種は、クレレット、ブールブーラン、ヴィオニエ、ルーサンヌ、マルサンヌです。また、ディ生産地区では、クレレット・ポワンチュとミュスカ・プティグラン(小粒ミュスカ)も使用できます。

シャトーヌフ・デュ・パプでは、クレレット、グルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、ピクプール、サンソー、クノワーズ、ミュスカルダン、テレ・ノワール、ヴァカレーズ、ピカルダン、ルーサンヌ、ブールブーランの13品種が使用できますが、実際に13品種全てを使用している生産者は少数です。

 

味わい

南部北部共に、赤のクリュ(地区名AOC)は、力強く、アルコールがしっかり感じられるもの(特にシャトーヌフ・デュ・パプなど)が多いです。数年間(最低3~5年間、コート・ロティはそれ以上)熟成してから味わうべきワインです。

コート・デュ・ローヌとコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュは、特殊な醸造方法、熟成方法のものでなければ、若いうちから、すぐ楽しめるでしょう。

白ワインも赤同様、強い日差しを浴びて完熟したブドウを実感する、香り豊かで、アルコール度が高いものが多く、酸味の有無によって、タイプが異なります。シャトーヌフ・デュ・パプなど一部の白ワインは、熟成とともに複雑味とフィネスが加わり、真価を発揮するでしょう。

 

近年のヴィンテージ情報

 

2004年  : ローヌ北部では、とろみがあり、大変アロマティックな、きれいな白ワインと、艶やかで、美しいタンニンが存在感のある赤ワインが生産されました。ローヌ南部では、爽やかで、柑橘類のアロマを纏った白ワインと、重厚で、繊細なタンニンがよく溶け込んだ、大変感じのよい赤ワインが造られました。

 

2005年  : 全体的にとてもよい年です。赤ワインは、色が濃く、造りがしっかりしていて、白ワインは、より繊細な表情を備えています。将来が楽しみなワインです。

 

2006年  : この年のワインは、長期熟成型です。ローヌ北部の赤ワインは、リッチで、調和がとれており、凝縮感のある濃厚な味わいで、白ワインは、アロマティックで品性を備えています。

ローヌ南部では、トロピカルフルーツを思わせる香りに包まれた、豊満な白ワインと、力強く、キレのある、アロマティックなロゼワイン、濃厚で、色の濃い赤ワインが生産されました。

2007年  : 例年より収穫の遅かった偉大なヴィンテージです。健全で状態がよく、水不足に陥らずに健やかに完熟したブドウから、凝縮感のある、澄んだワインが造られました。おそらく長期熟成型でしょう。安心して購入できるヴィンテージです。

 

2008年  : よく熟したアロマ、力強さ、爽やかさの三点を兼備した美しいヴィンテージです。白ワインは爽やかで芳香に満ち、ローヌ南部の赤ワインは豊満で凝縮感があり、ローヌ北部の赤ワインは、表情豊かで爽やかさのある、素晴らしいワインとなりました。

 

2009年  : 順調に開花を迎え、大変暑く乾燥した夏を経た2009年のローヌワインは、概して力強く、凝縮感があり、よく熟していて、ジャムのようなアロマが感じられます。赤ワインは、アルコールの強さが前面にでていなければ、傑出した出来栄えです。白ワインは豊満で、しなやかで、大変アロマティックです。

 

2010年 : 収量は少ないながら、大変美しい、上質のワインが産出された年です。赤ワインは、重厚で、複雑みがあり、香りが豊かです。白とロゼワインは、純粋で、表情豊かで、フィネスを備えています。赤は熟成を要するものの、今年から飲むことができそうです。また、北部では、長期熟成に適した偉大なワインができました。

 

2011年: 生産者や地域によって出来に差の出た年で、特にその傾向は、生産の大部分を占める赤ワインに顕著です。収穫は前年度より10日ほど早く、8月末に始まりました。シラーとムールヴェードルは、ブドウ品種の特徴がよく表れて出来がよく、複雑で張りのあるワインとなりました。グルナッシュは、降雨量や収穫時期が畑によって異なるため、生産地区によってかなり趣が異なっています。チェリーやプルーンを思わせる香りと過熟したニュアンスを帯び、果実味が豊かでアルコール度が強いワインが多く、2009年に雰囲気が似ています。

 

2012年:むしろ穏やかな気温と、一定量の雨の組み合わせにより、つるはとても熱狂的に成長した。そして熟成はゆっくりだが、良い均質性が取れた。赤は、密で、タイトなタンニン。白は、早期収穫、良い酸味を維持した。適切なミレジム。

 

ローヌ河流域地方の原産地呼称統制(AOC)ワイン 

 

Beaumes de Venise A.O.C.

AOC ボーム・ド・ヴニーズ

紹介

コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ生産地区の一部だったこのテロワールは、近年、クリュとして独自のAOCに昇格しました。モンミレイユ山峰の東南側の斜面に広がる標高100~600メートルのテロワールで、ヴォクリューズ県の4村が生産地区に指定されています。土壌は、ローヌ地方では唯一の、ジュラ紀オックスフォーディアン期や白亜紀、三畳紀の泥灰質です。山峰が北から吹く強風ミストラルを遮断するため、周辺の地区より気温が高くなっています。

 

味わい

AOC ボーム・ド・ヴニーズは、力強く豊満で、芳香に包まれた赤ワインで、様々な要素がよく溶け込んでいます。煮込み肉やジビエを使った料理と相性が良いでしょう。

 

Château Grillet A.O.C.

AOC シャトー・グリエ

 

紹介

生産面積が僅か4ヘクタールで、生産者も1戸しかないシャトー・グリエは、フランスで最も生産面積の狭いアペラシオンの1つです。ローヌ河右岸コンドリウ生産地区に囲まれたテロワールで、ヴィオニエ100%の白ワインを生産しています。ブドウ畑は、石や砂で表層を覆われた花崗岩質土壌にあり、風のあまり吹かない南向きの急斜面に段畑を形成しています。

 

味わい

コンドリウ生産地区より収穫時期が若干早いため、ワインもコンドリウほどアルコールとアロマが強く感じられず、もう少し厳格な印象です。

麦藁色のきれいな色調で、造りのしっかりした、長期熟成型(10~20年)の辛口白ワインです。ライチやカモミールを思わせる、爽やかで繊細なアロマがあり、焼き魚や貝・海老料理、山羊チーズ、半生のフォアグラとよく合います。

 

Châteauneuf du Pape A.O.C.

AOC シャトーヌフ・デュ・パプ

紹介

ローヌ南部のシャトーヌフ・デュ・パプ村、ベダリード村、クルテゾン村、オランジュ村、ソルグ村で生産されるAOC シャトーヌフ・デュ・パプ。玉砂利に覆われた、赤粘土や砂混じりの土壌で、玉砂利が日中の太陽熱を蓄積し、夜にその熱を放出するという独特のテロワールです。また、大変乾燥した気候で、1年間の日照時間も2800時間と特に日当りのよい気候に恵まれています。

ワインは、ブドウの持っている様々な要素を最大限抽出すべく、温度を調節しながら、凡そ3週間かけて伝統的な方法で醸造されます。赤ワイン用には、シラー、ムールヴェードル、サンソー、テレ・ノワール、クノワーズ、ミュスカルダン、ヴァカレーズ、ピクプール・ノワール、白ワイン用にはクレレット、ブールブーラン、ルーサンヌ、グルナッシュ・ブラン、ピカルダン、と、使用できるブドウ品種の数は多いものの、実際に栽培されているブドウの種類はそれほど多くはありません。

 

味わい

AOC シャトーヌフ・デュ・パプには、赤ワインと白ワインがあります。

シャトーヌフ・デュ・パプ・赤は、濃密な色調を帯び、赤い果実や革、アニス、レグリース(甘草)、スパイスなどを思わせる香りに包まれています。馥郁として、肉づきがよく、しなやかで、長い余韻があり、地元ではジビエを使った料理やチーズとともに味わうことが多いです。

シャトーヌフ・デュ・パプ・白は、青みがかった黄色の透き通った色調を帯び、ブドウの花や水仙、スイカズラなどのフローラルな香りに包まれた、爽やかなワインで、余韻が長いです。アペリティフの席や、オリーブオイルで風味付けした焼き魚、茹で海老、ローズマリーをまぶした山羊チーズと相性がよいでしょう。

 

Châtillon-en-Diois A.O.C.

AOC シャティヨン・アン・ディオワ

紹介

生産面積60ヘクタール余りの小さなアペラシオンで、ローヌ北部の東側にあるディオワ地方で造られています。石混じりの粘土石灰質土壌の斜面にある、クレレット・ド・ディと同じテロワールですが、シャティヨン・アン・ディオワ用のブドウは、ドローム渓谷の中でも最も涼しい地区で栽培されています。

 

味わい

AOC シャティヨン・アン・ディオワには、ガメ、ピノ・ノワール、シラーからなる、若飲みタイプの果実味豊かで軽い赤ワインと、シャルドネとアリゴテをベースにした、キレのある、快活な白ワインがあります。赤ワインはバーベキューと、白ワインは焼き魚と相性が良いでしょう。

 

Clairette de Die A.O.C.

AOC クレレット・ド・ディ

紹介

ディオワ地方、ドローム渓谷周辺の32村が、クレレット・ド・ディ生産地区に指定されています。ブドウ畑は、石混じりの粘土石灰質土壌の斜面にあります。圧搾後、果汁をろ過・冷却し、醗酵するのですが、醗酵途中で瓶詰めするため、瓶内で醗酵が続きます。その際、醗酵により自然に炭酸ガスが生じるため、発泡性ワインとなります。ティラージュをおこなってから9ヶ月以上経過してから、澱を取り除きます。

 

味わい

クレレット・ド・ディは、きらきらと輝く金色を帯びた、果実味豊かで軽やかな発泡性ワインです。

青林檎や白い果肉の果実、バラを思わせる香りがあり、アペリティフに供してもよいですし、フォアグラ、チョコレートのデザートと共に味わってもよいでしょう。

 

Condrieu A.O.C.

AOC コンドリウ

紹介

白ワインの産地コンドリウのテロワールは、ローヌ河右岸、ヴィエンヌ市から11キロ南下した7村に跨がっており、赤ワイン産地のコート・ロティのテロワールに隣接しています。ブドウは黄土が所々混ざった花崗岩質土壌の、トラクターが入れないほど険しい斜面で栽培され、手摘みで収穫されます。1ヘクタールあたりの収量は極めて低く、労力がかかるため、高価なワインです。収穫後2~4年後に味わうとよいでしょう。

 

味わい

AOC コンドリウは、ヴィオニエ種のみを使用した単一品種のワインです。淡い金色を帯びた、官能的でありながら、しなやかで、仄かに酸味も備え、濃厚で丸みのある白ワインで、アカシアの花の蜂蜜、スミレ、麝香、杏、桃のアロマが感じられます。川魚や、半生のフォアグラ、山羊チーズ、伊勢エビ、桃と調理した鴨のマグレと相性が良いでしょう。

Cornas A.O.C. - AOC コルナス

紹介

ローヌ北部、ヴァランス市の対岸にあるコルナス生産地区。アルデシュ県コルナス村で生産される赤ワインで、使用できるのはシラーのみです。

日当りのよい段丘に広がるブドウ畑は、丘陵に遮られて風がなく、そのため、僅か11キロ離れたエルミタージュ生産地区よりずっと気温が高く、ブドウも健やかに完熟できます。土壌は、粘土石灰土が混ざった花崗岩質で、丘の麓では、花崗岩が朽ちて砂となっています。また、生産地区の北部は、石灰の構成比が他の地域より高いです。

 

味わい

AOC コルナスは、最初の数年間は、頑強で力強いワインです。タンニンは数年間の熟成を経なければ熟れてきませんし、それでも造りはしっかりしたままで、ローヌ北部で生産されるどのAOCワインともタイプが異なっています。しばしば『野性的』『無骨』と形容される、暗い色調を帯びた赤ワインで、若いうちは赤い果実や胡椒のアロマが感じられ、5~10年間の熟成を経るうちに、トリュフや竜涎香、ヘーゼルナッツ、レグリース(甘草)を思わせるブーケが発達します。

地元では、イノシシ鍋や鹿肉、野兎などのジビエを使った料理とともに味わうことが多いです。

 

Costières de Nîmes A.O.C.

 AOC コスティエール・ド・ニーム

紹介

カマルグ湿地帯の北、アルル市とニーム市の中間にあるコスティエール・ド・ニーム生産地区は、ガール県の24村に跨がっています。行政区画的には、ラングドック地方内にあり、同地方最東端にあるAOC生産地区ですが、ワインの地方分類では、ローヌ河流域地方に入ります。

地中海性気候のテロワールで、その昔ローヌ河の川底だった砂利や石片、砂を多く含んだ、地質年代の古い沖積土壌に畑があります。赤ワインには、カリニャン(最大40%まで)、グルナッシュ(25%以上)、シラーとムールヴェードル(20%以上)、サンソー(20%以下)が、白ワインには、クレレット、グルナッシュ、ブールブーラン、ユニ・ブラン(40%以下)、マルサンヌ、ルーサンヌ、マカベオ、ロール(最後の4種に関しては、合計50%以下であること)が使用できます。

 

味わい

コスティエール・ド・ニーム・赤は、バランスがよく、表情豊かなワインです。地中海を臨む斜面にある生産地区南部の畑では、骨太で力強いワインが産出され、北部の畑からは、もっとしなやかで、喉越しのよい、果実味豊かなワインが多く造られています。赤い果実や森の果実、小獣を思わせる香りがあるため、地元では焼き肉や野禽の料理とともに味わうことが多いです。

セニエ製法のコスティエール・ド・ニーム・ロゼは、マンゴーや柑橘類を思わせる香りに包まれた、キレのよい快活なワインです。海老のフライや烏賊料理、ハム・サラミなどと相性が良いでしょう。

グルナッシュ・ブランとクレレットからなるコスティエール・ド・ニーム・白は、爽やかで芳香に満ちたワインで、海鮮料理とよく合います。

 

Côte Rôtie A.O.C.

AOC コート・ロティ

紹介

ローヌ北部最北のアペラシオン、コート・ロティ。生産地区に指定されているのは、アンピュイ村、サンシール・シュール・ルローヌ村、チュパン・エ・セモン村の3村で、この中でも更に、珪酸石灰質土壌に覆われた花崗岩の台地にあるコート・ブロンド(金色の丘)地区と、酸化鉄を含んだ粘土質土壌のコート・ブリュンヌ(茶色の丘)地区の2つのテロワールがあります。ブドウは、大変日当りのよい南東向きの急斜面を開墾した段畑で栽培されています。ワインは、伝統的な方法で、2~3週間かけてゆっくり醗酵した後、オーク樽(新樽を使用することが多い)で18~36ヶ月熟成します。

 

味わい

少量のヴィオニエを調合する場合もあるものの、基本的にはシラー種からなるコート・ロティ・赤は、造りの大変しっかりした、タニックなワインで、肉づきがよく、濃厚な香りに包まれています。紫色に輝く暗赤色を帯びていますが、10~15年間の熟成を経たものは、光にかざすと明るい橙色の輝きを浮かべます。スミレやスパイス(胡椒やバニラ)、赤い果実(特にラズベリー)、黒い果実、森の下草を彷彿させる香りがあり、癖のある肉やトリュフ、アスパラガスを使った料理とよく合います。概して、コート・ブリュンヌ地区産の方が、コート・ブロンド地区産よりも、長期間、熟成に耐えうるようです。

 

Côtes du Ventoux A.O.C.

AOC コート・デュ・ヴァントゥー

紹介

AOC コート・デュ・ヴァントゥーは、ヴォクリューズ県で造られるワインで、51村が生産地区に指定されています。

生産地区内には、堅い石灰質から、第三紀に起源をもつ沖積土、砂利の多い砂質など、様々な土壌があり、ローヌ河に近いテロワールでは、造りのしっかりした骨太のワインが、南側のテロワールでは、もっと軽やかで、凝縮感もそれほどないワインが産出されます。地中海性気候ですが、標高1912メートルのヴァントゥー山の影響で、夏はあまり乾燥せず、冬は寒さが厳しく、夜は他よりも涼しいのが特徴です。また、ヴァントゥー山以外にも、周辺のモンミレイユ山稜やヴォクリューズ山脈によって、北から吹く強風ミストラルからも守られています。

このAOCワインの85%が生産者協同組合で醸造されており、独立ワイナリーで生産されるのは、残り15%のみです。許可されているブドウ品種はローヌの自生品種で、赤ワインにはグルナッシュ・ノワール、シラー、ムールヴェードル、サンソー、カリニャン、クノワーズ、ピクプール・ノワール等が、白ワインにはクレレット、ブールブーラン、グルナッシュ・ブラン、ルーサンヌが使用できます。

 

味わい

コート・デュ・ヴァントゥー・赤は、骨太ながら、近隣のAOCワイン程の力強さはなく、特に長い熟成を経ていないものは大変爽やかで、カシスやラズベリーを思わせる香りがあります。花やスパイス(胡椒やレグリース)のアロマが感じられ、肉の煮込みやトリュフを使った料理、ジビエと相性が良いでしょう。

紫がかったバラ色やサーモンピンク色を帯びたコート・デュ・ヴァントゥー・ロゼは、生の果実や白い花を彷彿させる香りに包まれた、エレガントでフルーティーなワインです。

生産量の少ないコート・デュ・ヴァントゥー・白は、黄緑色の光沢を浮かべる淡い黄色を帯びた、爽やかで快活なワインで、花や柑橘類を思わせるエレガントな香りを纏っています。焼き魚や貝料理とのマリアージュをお試しください。

 

Coteaux de Die A.O.C.

AOC コート・ド・ディ

紹介

ローヌ北部の東側に位置するディオワ地方のアペラシオンで、近年AOCに認可されました。粘土石灰質と泥灰珪酸質の土壌で栽培されたクレレットは、収穫後すぐに圧搾し、伝統的な方法で醗酵してから、6~8ヶ月間熟成します。

味わい

AOC コート・ド・ディは、光にかざすと黄緑色に輝く金色を帯びた、非発泡性白ワインです。爽やかな辛口で、花や青林檎のアロマが感じられます。海鮮料理や山羊チーズと相性が良いでしょう。

 

Côtes du Luberon A.O.C.

AOC コート・ド・リュベロン

紹介

コート・ド・リュベロン生産地区は、コート・デュ・ヴァントゥー生産地区の南側、プロヴァンスのコトー・ド・ピエールヴェール生産地区の西側に位置し、アヴィニヨンの南東、カヴァイヨン村からアプト村にかけて、リュベロン自然保護地区にある36村に跨がっています。生産面積は凡そ3500ヘクタールで、地質年代の古い砂利に覆われた高台や、中新世のモラッセを覆う砂地、氷河期の朽ちた砂石など、様々な土壌があります。

このAOCワインの80%が生産者協同組合で醸造されています。赤ワインにはグルナッシュ・ノワール、シラー、ムールヴェードル、サンソー、カリニャンが、白ワインにはグルナッシュ・ブラン、クレレット、ブールブーラン、ユニ・ブラン、ヴェルマンティーノが使用され、温度調節をしながら伝統的な方法で醸造した後、タンクやバリークで熟成します。

 

味わい

AOC コート・ド・リュベロンには赤、ロゼ、白ワインがあります。

深みのある紅色を帯びたコート・ド・リュベロン・赤は、芳醇で、気品を備えたワインで、様々な特徴が見事に調和しています。カシス、桑の実、ブルーベリーのアロマを基調に、ピーマンやトリュフ、革、森の下草のニュアンスが感じられます。牛や羊肉、ジビエと相性が良いでしょう。

コート・ド・リュベロン・ロゼは、ラズベリーや森の苺を思わせる香りに包まれた、爽やかで美しく、造りのしっかりした、豊満なワインで、魚介類や鶏や豚肉料理、ハムサラミ等とよく合います。

菩提樹やスイカズラ、酸味の強い桃や杏、熟しきっていない花梨のアロマを纏ったコート・ド・リュベロン・白は、快活で、調和のとれた、バランスのよいワインで、長い余韻があります。焼き魚や山羊チーズとのマリアージュをお楽しみください。

 

Côtes du Rhône A.O.C.

AOC コート・デュ・ローヌ

紹介

AOC コート・デュ・ローヌは、ローヌ河流域地方最大のアペラシオンで、フランス全体でもボルドーに次いで2番目に大きいアペラシオンです。ロワール県、ローヌ県、アルデシュ県、ガール県、ドローム県、ヴォクリューズ県の163村が生産地区に指定されていますが、特にガール県、ドローム県、ヴォクリューズ県の3県に集中しています。生産地区北部は、花崗岩質土壌で、南部は沖積土に覆われた石灰質土壌です。また、アルプス山脈の砂岩質土壌の土地も多数あります。ミストラルが吹きつける、地中海性気候で、1年の間に雨が降る季節が決まっていて、気温は高く、日差しが大変強いのも、この生産地区の特徴といえるでしょう。

ワインは、温度を調節しながら伝統的な方法で醸造した後、多くはタンクで、一部は樽で熟成します。

使用できるブドウの種類は豊富で、赤ワイン用には、グルナッシュ・ノワール、シラー、ムールヴェードル、サンソー、カリニャン、テレ・ノワール、クノワーズ、ミュスカルダン、ヴァカレーズ、カマレーズ、カリトール、ピクプール・ノワールが栽培されています。また、白ワインにはクレレット、ブールブーラン、ルーサンヌ、グルナッシュ・ブラン、ピクプール・ブラン、ピカルダン、マルサンヌ、ヴィオニエ、パスカル・ブラン、ユニ・ブラン、マカベオが使用できます。

味わい

AOCコート・デュ・ローヌには、赤、ロゼ、白ワインがありますが、生産されるワインの95%が赤ワインです。

赤ワインには、タンニンのまろやかな、豊満でリッチな長期熟成型ワインと、小粒の赤や黒い果実(スグリやカシス、ブルーベリー、桑の実など)のアロマを基調に、仄かに動物やスパイスのニュアンスを感じさせる、果実味豊かで、キレのよい、ライトボディのすぐ飲みたいワインの2タイプがあり、プロヴァンス風の煮込みや、ガーリックを利かせた羊のもも肉のロースト、鶏肉のタマネギ炒め等とよく合います。

コート・デュ・ローヌ・ロゼは、甘酸っぱいキャンディーや花梨ジャムを思わせる、果実味豊かなワインで、コート・デュ・ローヌ・白は、原料となるブドウ品種によって、菩提樹や白桃、蜂蜜、キウイ、グレープフルーツなどアロマが異なります。ロゼ、白共に、丸みのある、バランスのとれた味わいです。ロゼは、炭火焼やサラミやパテの盛り合わせ、白は、焼き魚や海老料理と相性が良いでしょう。

 

Côtes du Rhône Villages A.O.C.

AOC コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ

紹介

AOC コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュは、コート・デュ・ローヌ生産地区内にある、ドローム県、ヴォクリューズ県、ガール県、アルデシュ県の95村で生産することができます。生産地区は、モンテリマール市の南からアヴィニョン市の南までローヌ河両岸に広がっており、ブドウ畑の多くは段丘にありますが、北部は花崗岩質、南部は沖積土に覆われた石灰質など土壌は様々です。北からの強風ミストラルが吹きつける、暑く、乾燥した地中海性気候で、日差しが強く、日照時間の大変長い地域です。ケランヌ、シュスクラン、ローダン、ピュイメラス、ロエックス、ロシュギュード、ルーセ・レ・ヴィーニュ、サブレ、サン・モーリス、サン・ジェルヴェ、サン・パンタレオン、セギュレ、シニャルグ、ヴァルレアス、ヴィザンの15村が、AOC名『コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ』とともに、村名をラベルに記載できます。また、プラン・ド・デューとマシフ・デュショーの2つのテロワールも、そのテロワール名を記載できます。

 

味わい

コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ生産地区は、アルコール度が高く、骨太ながら、タンニンの渋みは控えめで、後味が絹のように滑らかな赤ワインが造られています。主に、無花果や核果、レグリース(甘草)のアロマが感じられ、地元では、生ハムやサラミ、イノシシの赤ワイン煮、バッファローのシチュー、チーズとともに味わうことが多いです。

 

Côtes du Rhône Villages Cairanne A.O.C.

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ ケランヌ

紹介

 ケランヌのテロワールは、ローヌ南部のヴォクリューズ県にあります。赤土や粘土質の台地、モラッセの砂地、砂岩質土壌のブドウ畑から、赤・ロゼ・白ワインを産出します。

 

味わい

赤ワインは、造りのしっかりした、まろやかで、スパイシーな味わいで、エレガントな余韻があります。黒い果実、スパイス、革のアロマが感じられるため、異国情緒溢れるスパイシーな料理とよく合います。

ロゼワインは、快活でバランスがよく、白ワインは、植物や花のアロマを備え、エレガントで、丸みがあります。

 

Côtes du Rhône Villages Chusclan A.O.C.

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ シュスクラン

紹介

ガール県の5村が生産地区に指定されています。砂地が所々入り込んだ、砂利の積もった段丘に畑があり、赤とロゼワインが造られます。

 

味わい

赤ワインは、バランスのよい、フレッシュでフルーティーなミディアムボディで、ローストビーフや肉の赤ワイン煮とよく合います。

ロゼワインは、肉づきがよく、まろやかで、炭火焼や肉のパテなどと相性が良いでしょう。

 

Côtes du Rhône Villages Laudun A.O.C.

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ ローダン

紹介

ガール県の3村に跨がるテロワールで、石や砂に覆われた段丘に畑があります。

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ ローダンには、赤、白、ロゼワインがあります。

 

味わい

緋色を帯びた赤ワインは、力強く、タニックで、核果やスパイスを思わせる香りに包まれています。ジビエや肉料理、チーズと相性が良いでしょう。

ロゼは、花の香りを纏った、繊細でしなやかなワインです。白ワインは、果実味豊かで、とろみがあり、ガリーグの香草を彷彿させるアロマが感じられます。焼き魚や鶏肉料理、貝料理とともにお楽しみください。

 

Côtes du Rhône Villages Massif

d’Uchaux A.O.C.

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ マシフ・

デュショー

紹介

ヴォクリューズ県の5村に跨がるテロワール。ブドウ畑は、標高100~280メートルの斜面にあり、珪酸質の片岩や、石灰質の片岩で覆われています。

 

味わい

安定して質の高いワイン産地であるマシフ・デュショーでは、重厚で、肉づきがよく、とろみのある赤ワインが産出されます。

 

Côtes du Rhône Villages

Plan de Dieu A.O.C.

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ プラン・ド

・デュー

 

紹介

地質年代第四紀の石灰石に覆われた沖積土土壌の高台にあるテロワールで、4村が生産地区に指定されています。石灰石のすぐ下には、青みがかった粘土層や砂岩盤があるため、夏に必要な水分を地中に蓄積できます。尚、テロワール名『プラン・ド・デュー』の『デュー』は、フランス語で『神』の意味ですが、かつて修道院が、この地でワインを造っていたことに由来します。

 

味わい

プラン・ド・デュー生産地区では、焼き肉やビーフシチューとよく合いそうな、力強く、バランスのよい赤ワインが造られています。

Côtes du Rhône Villages Puyméras A.O.C.

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ ピュイメラス

紹介

ドローム県とヴォクリューズ県の5村に跨がるテロワールで、標高220~600メートルの起伏の多い丘陵地帯です。ブドウ畑は、玉砂利を敷きつめた斜面に、段畑を形成しています。

 

味わい

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ・ピュイメラスは、構造のしっかりした、力強い赤ワインです。

 

 

Côtes du Rhône Villages Roaix A.O.C.    AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ ロエックス

 

紹介

ラストーとセギュレの間にあるテロワールで、ヴォクリューズ県ロエックス村に位置します。砂利や小石の多い段丘と、脱灰粘土質の斜面で栽培されたブドウから、赤、白、ロゼワインが産出されます。

 

味わい

ロエックス・赤は、タンニンが控えめで、しなやかで繊細な味わいの、大変フェミニンなワインで、赤い果実やスパイスのアロマが感じられます。牛肉料理と相性が良いでしょう。

果実味に満ちた、清々しいロゼワインは、バーベキューやサラミやパテを入れたピクニックにもっていきたいワインです。

バランスがよく、爽やかな白ワインは、魚料理とよく合います。

 

Côtes du Rhône Villages Rochegude A.O.C.

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ ロシュギュード

紹介

ドローム県南部にあるロシュギュード村で造られるワインで、赤、白、ロゼがあります。

 

味わい

黒い果実や桃の仁を思わせる香りを纏った赤ワインは、しなやかで丸みがあり、アルコールがしっかり感じられます。

ロゼワインは、力強く、まろやかで、ほんのり酸味もあり、赤い果実(スグリやラズベリー)のアロマが感じられます。

白ワインは、植物的な香りとともに、スカイズラ等フローラルなニュアンスも帯びています。

 

Côtes du Rhône Villages Rousset-les-Vignes A.O.C.

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ ルーセ・レ・ヴィーニュ

紹介

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ ルーセ・レ・ヴィーニュは、ドローム県ルーセ・レ・ヴィーニュ村で造られる赤ワインです。砂岩質や石を多く含んだ丘陵地帯や勾配のきつい急斜面に、ブドウ畑があります。

 

味わい

深みのある赤い色調を帯び、タンニンのよく溶け込んだ、引き締まった造りのワインで、赤い果実のアロマと樽香に包まれています。長期熟成に適しており、熟成を経るにつれ、フィネスが得られます。あらゆる肉料理と相性が良いでしょう。

 

Côtes du Rhône Villages Sablet A.O.C.

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ サブレ

紹介

ジゴンダス生産地区に隣接した、ヴォクリューズ県サブレ村で造られるワインで、赤、白、ロゼがあります。土壌は砂質と粘土質です。

 

味わい

サブレ・赤は、馥郁として、丸みがあり、構造のしっかりした、エレガントなワインです。赤い果実やスミレ、カシスを思わせる香りがあります。

サブレ・ロゼは、アルコールのしっかり感じられる、力強く、とろりとしたワインで、ラズベリーを基調とした果実香に包まれています。

サブレ・白は、よく熟れた酸味があり、魚介類とよく合います。青林檎や刈った干し草を思わせる香りは、熟成を経るとジンジャーブレッドのニュアンスを帯びてくるでしょう。

 

Côtes du Rhône Villages Séguret A.O.C.

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ セギュレ

紹介

ヴォクリューズ県セギュレ村で造られる赤、白、ロゼワインがこの村名を使用できます。ブドウ畑は、粘土石灰質土壌の斜面や段丘にあります。

 

味わい

赤ワインは、しなやかで果実味に満ち、果実のアロマとアーモンドや葉タバコのニュアンスが感じられます。鶏肉料理と相性が良いでしょう。

ロゼと白は、共に、エレガントで繊細なワインで、果実を思わせる爽やかな香りに包まれています。魚介類やチーズとのマリアージュをお楽しみください。

 

Côtes du Rhône Villages Signargues A.O.C.

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ シニャルグ

紹介

コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュの村名アペラシオンの中では、一番南側にある、標高150メートルほどのテロワールです。ブドウは、玉砂利を敷きつめた段丘や、砂地、酸化鉄を含んだ漸新世の赤い沖積土壌で栽培されます。

 

味わい

シニャルグの村名を名乗ることができるのは、赤ワインのみです。

 

Côtes du Rhône Villages

Saint-Gervais A.O.C.

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ サン・ジェルヴェ

紹介

ガール県にあるサン・ジェルヴェ村で産出されるワインで、赤、白、ロゼがあります。ブドウは、砂岩質の傾斜地と、石の多い台地で栽培されています。

 

味わい

バランスがよく、まろやかで、エレガントな赤ワインは、余韻が長く、長期熟成に適しています。その赤い果実や核果を思わせる香りは、ジビエを使った料理とよく合います。

ラズベリーや苺を思わせる香りに包まれたロゼワインは、エレガントで、とろみがあり、アルコールがしっかり感じられます。生ハムをのせたメロンやサラダとともにお楽しみください。

爽やかで軽やかな白ワインは、花を思わせる清々しい香りを纏っています。焼き魚や海老、貝料理と相性が良いでしょう。

Côtes du Rhône Villages

Saint-Maurice A.O.C.

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ サン・モーリス

紹介

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ サン・モーリスは、ドローム県サン・モーリス・シュール・ユーグ村で生産された赤、白、ロゼワインです。

ブドウ畑の多くは、いくらか砂利の混ざった粘土石灰質土壌にありますが、一部はもっと軽い砂岩質土壌にもあります。

味わい

サン・モーリス・赤は、適度な力強さの、エレガントなワインで、馥郁としたアタックと心地よい後味が印象的です。赤い果実の香りは、熟成を経るにつれ、樽香を帯びます。

サン・モーリスでは、新鮮な果実のアロマを纏った、爽やかなロゼワインと、桃や杏、スミレを思わせる芳香に包まれた、アロマティックな白ワインも生産しています。

 

Côtes du Rhône Villages

Saint-Pantaléon-les-Vignes A.O.C.

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ サン・パンタレオン・レ・ヴィーニュ

紹介

ドローム県南部にあるサン・パンタレオン村で生産されるワインです。

部分的に砂の混ざった、粘土石灰質土壌の丘陵地帯で栽培されたブドウから、果実味豊かな赤とロゼワインが産出されます。

 

味わい

しなやかなタンニンを備えた赤ワインは、バランスがよく、長い余韻があります。地元では、トマトや黒オリーブと煮込んだプロヴァンス風チキンやコック・オ・ヴァン(鶏肉の赤ワイン煮)と共に味わうことが多いです。

繊細で、果実の軽やかな味わいが活きたロゼワインは、ハムやサラミ、田舎風パテ等と相性が良いでしょう。

 

Côtes du Rhône Villages

Valréas A.O.C.

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ ヴァルレアス

 

紹介

ヴォクリューズ県ヴァルレアス村で生産される、赤、白、ロゼワインです。畑は、場所によって多くの、もしくは少量の石が混ざった赤い粘土質土壌の斜面や段丘にあります。

味わい

赤ワインは、バランスのよい、丸みのあるミディアムボディで、赤い果実(ラズベリー、スグリ、カシス)のアロマが感じられます。

ロゼワインは、果実味に満ちた、酸味が心地よい味わいで、白ワインは、バニラや果実を思わせる芳香に包まれた、快活な辛口です。赤とロゼワインは焼き肉やソーセージと、白ワインは、焼き魚や貝料理と相性が良いでしょう。

 

Côtes du Rhône Villages

Visan A.O.C.

AOC  コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ ヴィザン

紹介

ヴォークリューズ県ヴィザン村で生産される、赤、白、ロゼワインです。ブドウは、石の多い粘土石灰質土壌で栽培されています。

 

味わい

エレガントなタンニンを備えたヴィザン・赤は、しなやかで芳醇なワインで、果実やバニラ、カシス、トリュフを思わせる、複雑な香りに包まれています。

ヴィザン・ロゼは、胡椒のニュアンスをほんのり帯びた、爽やかで、エレガントなワインです。

ヴィザン・白は、果実味豊かで、まろやかなワインで、潰したブドウやレモンの皮を思わせる香りに包まれています。

いずれも、トリュフで風味付けした料理と相性が良いでしょう。

 

Coteaux du Tricastin A.O.C.

AOC コート・デュ

・トリカスタン

紹介

モンテリマール市とボーレーヌ市の中間、ローヌ河左岸に広がるテロワールで、ドローム県の22村に跨がっています。ブドウは、石の多い沖積土と砂地の丘陵地帯で栽培されています。赤ワイン用に使用できるのは、グルナッシュ・ノワール、シラー、ムールヴェードル、サンソー、カリニャン、テレ・ノワール、クノワーズ、ミュスカルダン、ヴァカレーズ、カマレーズ、カリトール、ピクプール・ノワールで、全てこの地方の自生品種です。

 

味わい

AOC コート・デュ・トリカスタンには、赤、白、ロゼワインがありますが、赤ワインの生産が盛んで、白とロゼは少量生産にとどまっています。

コート・デュ・トリカスタン・赤は、芳香に包まれた、エレガントでコクのあるワインで、ラズベリーやピーマン、スパイスのアロマが感じられます。

サーモンピンクの光に満ちた優雅な色調のコート・デュ・トリカスタン・ロゼは、丸みのある、アルコールのしっかりしたワインで、花(西洋サンザシ)や生の果実を思わせる香りを纏っています。地元では、トマトを挟んだオムレツやバジルペーストのスープ、アンチョビを入れたニース風サラダと味わうことが多いです。

光輝く青みがかった金色のコート・デュ・トリカスタン・白は、白い花を思わせる芳香に包まれた、濃厚で肉づきのよいワインで、貝や魚料理とよく合います。

Côtes du Vivarais A.O.C.

AOC コート・デュ・ヴィヴァレ

 

紹介

コート・ド・ローヌ生産地区の北西に位置する577ヘクタールのコート・デュ・ヴィヴァレ生産地区は、アルデシュ県とガール県の14村に跨がっており、そのうちの3村(オルニャック、サン・ラメーズ、サン・モンタン)で生産されたワインのみ、アペラシオンとともに村名をラベルに記載できます。粘土石灰質の浅い土壌で、赤とロゼワイン用には、シラー、グルナッシュ、ムールヴェードル、サンソー、カリニャンが栽培されています。

Types de vins  味わい

暗い深みのある色調のコート・デュ・ヴィヴァレ・赤は、バランスがよく、構造のしっかりした、余韻の長いワインで、ピーマンやスミレ、カシス、ラズベリーのアロマが感じられます。地元では、肉の煮込みやジビエを使った料理と味わうことが多いです。

コート・デュ・ヴィヴァレ・ロゼは、丸みのある、調和のとれた味わいで、スグリやカシス、ラズベリーのアロマや花のニュアンスを帯びています。

コート・デュ・ヴィヴァレ・白は、快活で、バランスのとれた味わいのワインです。ヘーゼルナッツのニュアンスを帯びた、花(アカシアや西洋サンザシ)や白い果肉の果実(花梨、林檎、桃)の香りに包まれています。ブイヤベース風の魚を裏ごししたスープや鱒、山羊チーズと相性が良いでしょう。

 

Crémant de Die A.O.C.

AOC クレマン・ド・ディ

紹介

クレマン・ド・ディは、クレレット・ド・ディと同じ生産地区で造られている、伝統的な方法(シャンパーニュ方式)で醸造された発泡性ワインです。

主要品種は、クレレットですが、少量であれば、アリゴテとミュスカ・ア・プティグラン(小粒ミュスカ)を調合できます。

ブドウは圧搾後、タンクで一次醗酵をおこなってから、蔗糖と酵母を混ぜた液体を添加して瓶詰めすると、瓶内で二次発酵がはじまります。瓶内にたまった澱は、シャンパーニュと同じ方法でデゴルジュマン(澱飛ばし)をおこないます。

 

味わい

AOC クレマン・ド・ディは、金色の光沢を浮かべて輝く、気泡の細かい発泡性白ワインです。多くが、爽やかで柔らかな辛口で、清々しい花のアロマとバターのニュアンスが感じられ、長い余韻があります。魚料理とともに、あるいはアペリティフの席でお楽しみください。

 

Crozes–Hermitage A.O.C.

AOC クローズ・エルミタージュ

紹介

ローヌ北部、タン・エルミタージュ村周辺の11村に跨がる生産地区で、エルミタージュの丘を取り囲んで南北に広がっています。土壌は様々ですが、花崗岩が多い丘陵地帯の北部と、様々な時代の玉砂利や沖積土の高原地帯からなる南部に、大きく二分できます。クローズ・エルミタージュでは、シラーからなる赤ワインと、マルサンヌ、ルーサンヌをベースにした白ワインを生産しています。

 

味わい

AOC クローズ・エルミタージュには、赤と白ワインがあります。

色持ちのよい色調のクローズ・エルミタージュ・赤は、カシスやバニラ、シナモン、レグリース(甘草)、ザン(レグリースの飴)、ミントを思わせる香りに包まれた、しなやかなワインです。ラムのスペアリブやローストチキンとのマリアージュをお試しください。

クローズ・エルミタージュ・白は、フローラルで、エレガントで、しなやかな、とろみのあるワインです。アーモンドやパッションフルーツ、白い花のアロマが感じられます。パセリを利かせたウナギ料理や、魚のクリームソース添え、山羊チーズなどと相性が良いでしょう。

 

Gigondas A.O.C.

AOC ジゴンダス

紹介

ローヌ南部にあるアペラシオンで、ヴォクリューズ県ジゴンダス村で生産されています。畑は、赤粘土と砂利を多く含有した沖積土にあり、斜面や広大な台地に広がっています。暑く、雨の少ない夏が特徴の地中海性気候で、1年間の日照時間は2800時間ですが、畑は、北からの強風ミストラルにさらされています。

ブドウは温度調節をおこないながら伝統的な方法でゆっくり時間をかけて醸造された後、オークの大樽で熟成します。

グルナッシュ・ノワール、シラー、ムールヴェードル、サンソー、カリニャン、テレ・ノワール、クノワーズ、ミュスカルダン、ヴァカレーズ、カマレーズ、カリトール、ピクプール・ノワールと、様々なブドウ品種が使用できます。

 

味わい

AOC ジゴンダスには、赤とロゼワインがあります。

ジゴンダス・赤は、頑強な造りの、バランスがよく、力強いワインです。長期熟成型のワインが多く、若いうちは、やや堅いものの、熟成につれ、フィネスや品格が備わります。香りも熟成とともに変化し、赤や黒い果実とキルシュを思わせるアロマが、年を重ねて、森の下草や動物のような、より野性的な香りを帯びてきます。

色持ちがよく鮮やかなジゴンダス・ロゼは、豊満で、アルコールの強いワインですが、長期熟成向きではありません。アーモンドや煮た果実のアロマが感じられます。

Hermitage A.O.C.

AOC エルミタージュ

紹介

AOC エルミタージュは、ローヌ北部のアペラシオンの1つで、ローヌ左岸の3村で生産されています。ブドウ畑は、急勾配の丘陵に、段畑を形成しています。花崗岩が多いですが、丘の最西端は、花崗岩の上に積もった砂利と砂質で、それより標高の低い地帯は粘土を多く含み、丘の頂き付近は粘土石灰質となっていて、様々な土壌が見られます。そのため、この生産地区は、昔から土壌のタイプによって複数のクリマ(区画)に区分されています。

赤ワイン、白ワイン共に、ブドウは温度調節をおこないながら伝統的な方法で醸造した後、タンク又はオーク樽で熟成します。

 

味わい

AOC エルミタージュには、赤と白ワインがあります。

周辺の生産地区同様、シラーの単一品種ワインであるエルミタージュ・赤は、概して暗い美しい色調ですが、年を重ねるうちに橙色がかってきます。香りが豊かで、肉づきがよく、威厳のあるワインで、20~30年間は熟成に耐えうる資質を備えています。スミレや牡丹、カシス、ラズベリー、スパイス、トリュフ、革、プルーンを思わせる豊かな香りに満ち、ジビエの煮込みとよく合います。

マルサンヌにルーサンヌを少量ブレンドしたエルミタージュ・白は、きれいな金色に輝く、馥郁として、とろみのある、エレガントなボディのワインです。丘の頂で栽培されたワインに秀逸なものが多いです。花や、炒っていないコーヒー豆、火打石、バニラ、炒ったアーモンドを思わせる香りは、熟成を経ると、蜂蜜や蜜蝋のニュアンスを帯びてきます。羊肉のカレー、パスティーリャ(鶏肉などをパイ包みにしたモロッコ料理)、鶏肉とレモンのタジンなどと相性が良いでしょう。

Lirac A.O.C. - AOC リラック

紹介

ローヌ南部にあるリラック生産地区は、ガール県の4村に跨がっています。典型的な地中海性気候で、1年間の日照は平均2700時間と大変日当りのよい、黄土(レス)と砂を豊富に含んだ、玉砂利を敷きつめた段丘に、ブドウ畑が広がっています。

赤ワインは長めの浸漬をおこない、ロゼはセニエ製法で醸造します。赤とロゼに使用できるブドウ品種は、典型的な地中海品種であるグルナッシュ・ノワール、シラー、ムールヴェードル、サンソー、カリニャンです。また、白ワインには、クレレット、グルナッシュ・ブラン、ブールブーラン、ユニ・ブラン、マルサンヌ、ルーサンヌが使用できます。

 

味わい

リラック・赤は、深みのある美しい色調を帯びた、豊満で、骨太な、バランスのよいワインで、赤い果実やスパイスのアロマが感じられます。熟成を経たものは、肉づきがよく、馥郁とした味わいです。牛肉、羊肉、ジビエを使った料理と相性が良いでしょう。

リラック・ロゼも、ボリュームのある、エレガントなワインで、赤同様に高い評価を得ています。地元では、アイオリ(ガリークマヨネーズ)やボリュームのあるサラダ、ズッキーニや茄子の卵料理、ハムやパテなどとともに味わうことが多いです。

リラック・白は、花を思わせる香りに包まれた、快活でアロマティックなワインで、長い余韻があります。焼いた白身魚や、海鮮料理とよく合います。

 

Muscat de Beaumes

de Venise A.O.C.

AOC ミュスカ・ド・ボーム

・ド・ヴニーズ

紹介

ボーム・ド・ヴニーズ村は、ヴォクリューズ県、モンミレイユ山の麓にあります。砂岩質と柔らかい石灰質の入り組んだテロワールで、石は余りなく、ミストラル(北から吹く強風)からも山によって守られています。典型的な地中海性気候で、ミュスカ・プティグランの栽培に適した環境が整っています。

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