Corse - コルシカ島

コルシカ島

 

古代ギリシャ人によってブドウ栽培が伝授されたコルシカ島は、おそらく、プロヴァンス地方とともに、フランスで最初にワインが生産された地方です。しかし、2つの世界大戦中に島でのワイン生産は衰退し、ワイン産業が本格的に再開するのは1960年代のこと。当時、安価なワイン生産地方だったコルシカ島は、この数十年間で目覚ましい品質向上を果たし、今日では、表情豊かで洗練された、最もポテンシャルの高い新鋭ワインの産地の一つとして注目されています。

 

コルシカ島の中央を縦断する山脈に区切られて、数多くのテロワールが形成されています。テロワールの違いがワインの味わいにも反映されるため、テロワールの数だけ、ワインのタイプも存在することになります。

土壌学的には、山脈の西側と東側とで、大きく2つに分類でき、山脈西側の斜面は、花崗岩と結晶岩を多く含み、沖積土が余りないため浸食されやすい土壌、東側の斜面は、片岩や沖積土を多く含んだ、西側より概して年代の浅い土壌となっています。

島であるが故に、コルシカ島では、フランス本土とは異なる自生品種が多く、栽培されているブドウ品種も多種にわたります。

赤とロゼのAOCワイン用には、コルシカの自生品種であるスキアカレロ種やニェルキオ種とともに、バルバロサやグルナッシュ、サンソー、カリニャンが栽培されています。白のAOCワインには、嘗ては『コルシカのマルヴォワジー』と呼ばれていたヴェルマンティーノが圧倒的に多く使用されている他、補助品種としてユニ・ブランが若干栽培されています。また、AOC ヴァン・ド・コルス・コトー・デュ・カップ・コルスには、その2種以外に、ロソーラやコディヴァルタが使用できます。

コルシカ島では、スキアカレロ種からなるライトボディのワインから、ニェルキオ種をベースにした、濃厚な味わいの、まろやかでバランスがよく、長期熟成に適したワインまで、多彩なブドウ品種が、様々なタイプの赤ワインを産み出しています。

一方、ロゼワインと白ワインに関しては、収穫から2~3年内に飲みたいフレッシュなタイプが多く、特にヴェルマンティーノの白ワインは、トロピカルフルーツを彷彿させる、爽やかさとフィネスを備えています。

コルシカのAOCワインは、格付けがピラミッド状に3段階に整理されています。まず、底辺には、コルシカのほぼ全域で生産できる地方名アペラシオン『ヴァン・ド・コルス』があり、次いで、フランス国立原産地・品質研究所(INAO)から特徴の際立った秀逸なテロワールとして認められた『ヴァン・ド・コルス』の5つの村名アペラシオンが、そして頂点に、2つのクリュ『アジャクシオ』と『パトリモニオ』があります。

『美の島』という別名をもつコルシカ島のワインをまだ味わったことのない方は、価格的にも、他の産地と比べて、まだ大変値ごろ感のあるこの地のワインを是非お試しください。

 

Profil général

des derniers millésimes

近年のヴィンテージ情報

2010年 : コルシカ島は、春先などブドウ畑がダメージを受けやすい季節に、気候に恵まれています。2010年は良年で、大変純粋なワインが多く産出されました。果実味豊かで、味わい深く、爽やかなロゼワインと、表情豊かでリッチな白ワインが多いです。また、赤ワインは、熟したタンニンがあり、複雑でのびやかな味わいです。

2011年 : 寒冷で雨の多い冬春だったものの、夏は雨が少なく猛暑となり、ブドウの成長が早まりました。果実の色づきがはじまったのは例年通りでしたが、収穫は8月20日と例年より早くに始まり、収量は少ないものの高品質なブドウが収穫されました。

2012年:良いミレジム。冬は、暖かく、プロヴァンスより湿潤(125ミリ以上の降雨)。春は、美しく暖かく晴れた日と比較的一定の雨が降った。夏は、とても太陽に恵まれ、暖かく乾燥していた、特に7月と8月。

 

コルシカ島の原産地呼称統制

(AOC)ワイン

 

Ajaccio A.O.C.

AOC アジャクシオ

紹介

1984年に、コトー・ダジャクシオから改名されたアペラシオンで、生産地区は、ポルト湾からサルトネー村までの36村に跨がっています。面積の狭い小さなブドウ畑が点在し、特に、アジャクシオ湾が見渡せる、サゴンヌに近い花崗岩質の丘陵地帯に、畑が集中しています。コルシカ島で最も標高の高いブドウ畑は、この生産地区内にあります。

Types de vins 味わい

AOC アジャクシオには、赤、白、ロゼがありますが、生産量の大部分は、スキアカレロ種を40%以上使用した赤ワインです。キレがあって、力強く、胡椒やバニラ、干し草、焙煎、ラズベリーを思わせる芳香に包まれており、若いうちはやや堅いものの、年を経るごとに円熟味を増します。牛肉や羊肉の煮込み、ジビエ、羊乳のチーズなどと相性が良いでしょう。

サーモンピンク色を帯びたアジャクシオ・ロゼは、花梨やグレープフルーツを思わせる香りがあり、生ハムとよく合います。

80%以上がベルマンティーノからなるAOC アジャクシオ・白は、菩提樹や刈ったばかりの干し草を思わせる香りを纏っており、イカのソテーや白身魚のフライにぴったりなワインです。

Patrimonio A.O.C.

AOC パトリモニオ

紹介 : コルシカ島北端にあるカップ・コルス岬の南部、バスティア市とサン・フロランの城塞の間に位置する生産地区。島で最初にAOCに認可されたアペラシオンで、7村が生産地区に指定されています。赤ワインは、95%以上がニエルキオ種で構成され、白ワインはヴェルマンティーノの単一品種ワインです。

赤、白、ロゼがありますが、赤ワインが、生産量全体の5割を、ロゼが3割を占めています。ブドウ畑は、丘や傾斜地に広がっており、土壌はどこも粘土と崩れた石灰質岩で構成されています。

秋と冬には霧が多く、周囲の山によって強風から守られています。

Types de vins 味わい

暗いルビー色を帯びたパトリモニオ・赤は、松林や干し無花果、ラズベリー、スミレのアロマや、香ばしいロースト香が感じられます。力強くずっしりした、肉付きのよい味わいの、アルコール度が高く、厚みと張りのある、重厚なワインで、AOC アジャクシオよりもボディがしっかりしています。地元では、ジビエや山羊チーズと共に味わうことが多いです。

パトリモニオ・ロゼは、生の果実を思わせる、果実味豊かなコクのあるワインで、仄かな酸味があるため、コルシカ産の生ハムやサラミとよく合います。

薄黄色の色合いのパトリモニオ・白は、花や林檎のアロマを纏った、果実味豊かでしなやかな、構成の美しいワインです。魚や蟹・エビを使った料理と相性が良いでしょう。

 

Vin de Corse A.O.C.

AOC ヴァン・ド・コルス

紹介 : AOC ヴァン・ド・コルスは、パトリモニオ生産地区を除く、コルシカ島のほぼ全域で造られています。ブドウ畑は、主に、東側の平野を見下ろす高原や、コルト地方にあるゴロ渓谷の中腹に広がっています。

フランス国立原産地・品質研究所(INAO)から秀逸なテロワールとして認められたサルテーヌ村、カルヴィ村、カップ・コルス岬、フィガリ村、ポルトヴェッキオ村の5村で造られたワインに関しては、 AOC ヴァン・ド・コルスの呼称とともに、ラベルに村名を記載することができます。

使用できるブドウは、コルシカ島の自生品種が主ですが、地中海沿岸品種も補助品種として使用できます。赤とロゼワインには、ニェルキオ、スキアカレロ、グルナッシュ・ノワールをベースにしており、更に、サンソー、ムールヴェードル、バルバロサ、シラー、カリニャン、ヴェルマンティーノを全体の50%以内(最後の2品種は同20%まで)であればブレンドできます。白ワインは、ヴェルマンティーノとユニ・ブランの2品種から造られており、前者が全体の75%以上、後者は同25%以下であるよう、生産基準で定められています。

Types de vins 味わい

ヴァン・ド・コルス・赤は、アルコール度が高く、骨太だがしなやかな、香り豊かなワインです。生の果実や森の下草のアロマを基調に、動物の毛皮やスパイスのニュアンスもあり、焼き肉やローストビーフ、テリーヌなどとよく合います。

色鮮やかなロゼは、ワイン香味のある、素直な味わいで、ヴァン・ド・コルス・白は、仄かな苦みを伴った、とろみがあって、しなやかな味わいのワインです。共に、魚料理や、ウニ、山羊や羊のチーズ、ハム・サラミ類と相性が良いでしょう。

 

Vins de Corse-Calvi

ヴァン・ド・コルス・カルヴィ

コルシカ島北西に位置するバラーニュ地方のカルヴィ村とその周辺のテロワールで、ブドウ畑は、平野やフィガレラ渓谷、レジーノ渓谷、地中海沿岸に多く見られます。しなやかで、凝縮感があり、芳香に包まれた赤ワインや、繊細で、果実味豊かで丸みのあるロゼワイン、複雑で香り豊かな白ワインが造られています。いずれも長期熟成をさせず、すぐに楽しみたいフレッシュなワインです。

Vins de Corse-Cap-Corse

ヴァン・ド・コルス・カップ・

 

コルス

レグリアーノ州にある、コルシカ島最北の生産地区。マルヴォワジーとコディヴァルタからなる、香り豊かで、大変複雑みのある辛口白ワインや、長期熟成向きの赤ワイン、ラピュスと呼ばれる天然甘口ワインなど、カップ・コルスのテロワールでは、多彩なワインが造られています。小粒ミュスカを原料とした天然甘口ワインミュスカ・デュ・カップ・コルスの産地でもあります。

 

Vins de Corse-Figari

ヴァン・ド・コルス・フィガリ

コルシカ島最南の生産地区。海に近いフィガリ村周辺は、暑く、乾燥した気候に恵まれており、赤ワイン用ブドウの栽培に大変適した地域です。南向きのなだらかな斜面に広がるブドウ畑から、造りのしっかりした、威厳のある、個性の強いワインが産出されます。ヴァン・ド・コルス・フィガリは、コルシカ島で最も優れたワインの1つに数えられています。

Vins de Corse-Sartène

ヴァン・ド・コルス・サルテーヌ

サルテーヌ村をはじめとする、コルシカ島南西部の16村に跨がっているテロワールで、19世紀に島ではじめて近代的なブドウ栽培技術を取り入れた地域です。丸みがあり、余韻の長い特徴豊かな赤ワインの産地で、特にスキアカレロ種の一種であるモンタナキオをベースにしたものは、その特徴が顕著に表れています。また、赤ワイン以外にも、芳香に包まれた、コクのあるロゼワインや、香り高く芳醇な白ワインが生産されています。

 

Vins de Corse-

Porto Vecchio

ヴァン・ド・コルス・

ポルトヴェッキオ

地中海を挟んでサルディーニャ島と向かい合った、島の最南東にあるポルトヴェッキオ村とボニファシオ村の周辺に広がるテロワールです。まろやかで果実味豊かな、バランスのよい、エレガントな赤ワインや、アロマティックで繊細なロゼワイン、果実味に満ちた辛口白ワインを産出しています。

 

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